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2広報としま特集版 平成28年(2016年) 4月号 No.1684豊島区役所 〒171-8422 豊島区南池袋2-45-1  ホームページ http://www.city.toshima.lg.jp/―椎名町と、この場所にあったとんかつ屋の名前を合わせて「シーナと一平」。ネーミングもさることながら、1階がミシンを置いたカフェ、2階が世界中から来た人が集う旅館とユニークな場所ですね。日神山 カフェのクッションは、地元のお母さんが子どもをあやしながら、ミシンでさっと作ってくれたものです。またおじいちゃん、おばあちゃんの世代には裁縫のできる人も多い。そういう皆さんにお茶を飲みながら、ここで腕をふるっていただき、地元の人も外国人も世代を超えて交流してもらえればと考えています。江本 今でも子どもたちがふらっと寄って、宿題をしていったりするんですよ。―リノベーションによって、そうした居場所が創出されたのですね。日神山 建物をきれいにするリフォームと違い、この場所から、新しいつながりや、新しいしくみが生まれてくることがリノベーションだと思います。江本 多才な主婦の方や、まちを面白くしようとする人たちが少しずつ集まってきています。―その中で女将とはどういう立場だと考えますか。江本 世間でイメージする旅館の女将は意識していません。コミュニティスペースには、場を調整する「おかみ」という存在が大切だと思っていて、この場所を訪れた人が、どうやって楽しんだらいいのかわからない時、私が入口になって地域との間をつなぐ役割になればと思っています。―椎名町の魅力をどこに感じますか。日神山 あたりまえの日常があるところですね。僕自身、このまちに住んで3年になりますが、池袋から徒歩圏内に、目立った観光地でもなく、東京に住む人の特別ではない毎日があります。かつての池袋モンパルナスのように、これから芽を出す人を許容する雰囲気もあります。江本 決して目立たないけどおいしいお店があったりして、お気に入りスポットが少しずつ増えてきています。日神山 宿泊した人に近所の隠れた名店を紹介したり、商店街のお店どうしのコラボレーションもしたいですね。この場所だけで完結せず、椎名町を楽しみ、魅力を紹介していくこと。僕らが「まちに泊まり、まちを味わう」と言う理由はそこにあります。―これからどんな場所にしていきたいですか。日神山 気軽にお茶を飲みに寄ってください。僕らが何かを仕掛けるというより、集まった人からこれをやりたい!という声が出るようになればうれしいです。江本 意見を聞きながら、時間をかけて馴染んでいきたいです。末永くよろしくお願いします。 区内で増加する空き家やまちのなかで上手に使われていない場所を活用することで、まちの課題を解決し、住んで子育てして、働きながら暮らし続けられるまちの実現を目指して、「民間主導の公民連携型まちづくり」である「リノベーションまちづくり」を進めています。 その一環として、「リノベーションスクール」という3日間で空き家などの対象案件ごとに再生プランを作る短期集中スクールを開催しています。スクール最終日には、対象案件のオーナーに向けて公開でプレゼンテーションします。ここで出された提案から、オーナーに認められれば、事業の実現化を目指します。 今回、昨年3月に都内で初めて開催した「第1回リノベーションスクール@豊島区」から生まれた民間主導のプロジェクト「シーナと一平」を紹介します。■問マンショングループ☎3981-1385「Happy Growth Town ~ママとパパになりたくなるまち、なれるまち~」と名付けたこの構想は、リノベーションまちづくり事業を通じて、 安心して子育てできる環境、子どもと自分らしく暮らせる住まいなどの実現を目指しています。区では、スクールの題材となる遊休不動産を随時募集中です。構想全文は、区ホームページでご覧ください。1月策定日神山晃一さん(ひかみやま こういち)  (株)シーナタウン代表取締役(有)日神山内装代表取締役江本珠理さん(えもと じゅり) (株)シーナタウンおかみ兵庫県尼崎市出身おかみ

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