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広報としま特集版 令和2年(2020年) 1月号 No.1861豊島区役所 〒171-8422 豊島区南池袋2-45-1  ホームページ http://www.city.toshima.lg.jp/2区長●昨年11月、池袋東口に「東京建物 Brillia HALL(区立芸術文化劇場)」、そして西口に野外劇場「グローバルリングシアター」がオープンし、これを契機として近藤先生には文化芸術顧問、小林先生には音楽監督にご就任いただきました。私は区長になった当初から、文化でまちおこしをしたいという熱い思いを持っていました。しかし、財政的な厳しさなどからなかなか叶わず、ようやく努力の成果が実りつつある今、海外の文化芸術に大変広い知見をお持ちのお二方にお力添えいただけることは、とても心強いです。近藤●私は40年間外務省にいてそのうち20年を海外で暮らし、その後文化庁長官を3年務めました。この43年間で一番強く思ったことは、だんだん元気がなくなってくる日本がどうやったら本来の力を取り戻せるか、それは文化芸術の力と地域の力だということです。そうした思いがあった中、高野区長から「豊島区を文化芸術で活性化したい」と伺い、じゃあひとつ自分の思っていることを実現できるかどうか高野区長と試してみようと、数年前に豊島区国際アート・カルチャー都市懇話会会長をお受けしました。それからほんの4〜5年でみるみる成果が表れ、文化芸術が人を喜ばせ、社会を元気づける力があることをこんな短期間で示せるなんてすごいと感心しました。そこで今回文化芸術顧問をお受けした次第です。小林●文化芸術で活性化と言っても何をすればいいか難しくてよくわからないし、音楽家として「点」でしか物事を見られないので、当初はお断りするつもりでした。でも、高野区長の情熱、それから近藤先生は私より年齢は下でいらっしゃるけれども、至る所のコンサートにお見えくださってアドバイスをいただける、私の師と思っておりますので、このお二人がいらっしゃるなら私は音楽的ポイントだけをつかんで何かをすればいいのかなと思い、音楽監督をお引き受けしたんです。区長●豊島区は昨年「東アジア文化都市」を開催し、中国の西安市、韓国の仁川広域市と相互交流を行いました。これは近藤先生が文化庁長官でいらした頃に提唱されたプロジェクトですよね。近藤先生と出会わなかったら、豊島区が「東アジア文化都市」に挑戦するなんて無謀な考えは全くありませんでした。近藤●「東アジア文化都市」は、ヨーロッパで各 文化の力でまちを活性化すべく、近年著しい変貌を遂げている豊島区。2020年はどんな年になるのでしょう。豊島区の未来を強力にサポートしてくださる、元文化庁長官の近藤誠一さんと世界的指揮者の小林研一郎さんを、昨秋完成したばかりの池袋西口公園(グローバルリング)にお招きし、高野区長と熱く語っていただきました。 未来につながる音色が響く「としま新時代」の挑戦近藤 誠一小林 研一郎高野区長短期間で成果を示した文化の力文化芸術でつながり合うこと  炎のマエストロの愛称で親しまれる小林氏新春鼎談

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