20230301_2009
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◀奏者が何を求めるか次第で皮の張り具合も変わる、奏者に合った音色を構築したいという想いがある。破れる寸前の限界まで皮を強く引っ張った状態で張るときは特に神経を使う。◀皮を胴に貼りつけるときの糊は、白玉粉を練って使う。◀「音域、音質、音量は皮の張り方と皮質で変化します」そう語るのは、三代目店主の髙定裕さんだ。◀「トチという模様のある三味線は棹が振動しやすいからとても貴重。振動し楽器全体から音が出てよく鳴りますよ」と。木材によっても音の違いが出るという。◀のこぎり、ちょうな、かんな、のみ、やすりなどを使って棹を作る。最後は砥石で磨き上げる。東京三味線想い、継ぐ先人からの想いを受け継ぎ、生み出される匠の技、伝統工芸――。時を越え100年以上つなげられてきた技術とその想いを取材しました。皆さんもこの伝統を感じてみませんか。■問生活産業課商工グループ☎4566-2742三味線は14世紀末に中国から琉球に伝わってきた三絃がもとになった楽器だ。「天神(最上部)」「棹」「胴」を分業で作ることが多いが、豊島区や文京区、台東区などで作られる「東京三味線」は「胴」以外の全てを1人の職人が制作するのが特徴だ。棹づくりだけでも100以上の工程があり、熟練の技が試される。さおさんげん◀お正月用に松竹梅と絃の色を3色使用した作品柏屋楽器店 髙定裕さん最初は中学生の頃にお小遣い稼ぎで始めたのがきっかけでした。高校1年生の夏休みに通常は2〜3日で仕上げるお稽古用の棹を20日かけて仕上げたんです。それでも一人でできたことが自信につながって、この道に進もうかと思えましたね。東京三味線を作り上げるのは、家を建てるのと似ていて、一つひとつの工程がとても大切なんです。手を抜かず作り続けないと、最後にきれいに仕上げようとしても、粗が目立ち、納得のいくものができません。妥協せず、根気強く正確に作り続けていく必要があるんですよね。ただ、細かな作業があるからこそ、奏者に合わせた、すべてオーダーのこだわった作品を作ることができるのも魅力です。一人でも多くの人に東京三味線に興味をもってもらえたらうれしいですね。けい こと いしのりげんおもたくみあら

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