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次男が1歳になるまでは、週に3回ほど訪問看護師さんに自宅に来てもらい、育児相談などをしていました。家族以外の方に話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になりましたね。当時看護師さんから訪問看護ステーションの集まりをすすめられて参加するまでは私自身が気持ちに余裕がなく、次男の体調も不安定だったので、外に出られなかったんです。目的地に到着しただけでも達成感がありました。似た境遇で苦労している方に伝えたいことは、色々なサービスを利用するべきということです。次男も元々は極度の人見知りで、私がつきっきりでないとひたすら泣いていました。それが、サポートスタッフの方がたくさん外に連れ出し、多くの人との交流を大切にしてくれたことによって、今では人と関わることが大好きに。幼い頃から他人と過ごすことが子どもの性格を前向きに変え、成長にもつながるんです。まちで子どもたちに「これ(経管栄養チューブ)なに?」と聞かれると、「この管で栄養や空気をとっているんだよ」と丁寧に答えています。最初はあまりいい気がしませんでしたが、興味を持ってくれているということだと気づいたんです。医療的ケアが必要な子どもがいることを知り、違いを受け入れるきっかけになりますよね。そして私は日頃から、様々な子どもたちが過ごせる場がもっとあってほしいと思っていて、希望を伝えていくために支援協議会に参加することにしました。想いを訴え続けたら叶うことがあるんじゃないか。子育てをしながらいつもそう思っています。開創400年の勝林寺住職の充栄さん・妻の奈保さん・3人のお子さんの5人家族。長男は発達障害、次男は脳性麻痺となり肢体不自由の障害がある。夫婦が育児で感じた想いと向き合い、子どもたちへの願いをかたちにするために、平成28年から「くつろぎば」を開催。障害児や医療的ケアが必要なお子さんの保護者のつどいの場をつくっている。窪田さんファミリー[ プロフィール ]奈保さん充栄さん話すことで安心する人とのかかわりが人を強くする「ちがい」を受け入れるきっかけに「くつろぎば」への想いひとりじゃない︒知ってほしい︑私たちの想い次男が生まれてすぐの頃は、24時間休む暇もなくケアが続きました。長男の発達障害も重なり、どうして自分たちばかりが…と思い悩む日々でした。そんなときに、次男が利用している訪問看護ステーションのすすめで、親子交流会に参加しました。そこで初めて、同じように障害のあるお子さんや医療的ケアが必要なお子さんの保護者の方々と話すことができました。同じ境遇の方々に触れ、悩みや想いを伝えあうことで「共感」が「安心」につながり、こんな想いをしているのは自分だけではないんだと感じられるようになりました。お寺という拠点がある自分たちにはこの安心感を再現できるのでないかと思い、始めたのがくつろぎばです。ここでは家族写真や音楽鑑賞など、医療的ケアがあるとなかなかできないことを一緒にやっていきたいんです。親御さんたちは食事をしながら会話をすることで、気持ちがすっきりしたとおっしゃる方も多いです。ここで初めて家族写真が撮れたと喜んでいたご家族も。医療的ケアが必要なお子さんや障害があるお子さんのいるご家族は、日々の生活の中で、辛いことや悲しいことが、ごく当然に出てくると思うんです。そういう時に誰かとつながりを持てて、「助けて!」と言える環境があることが理想だと思います。つらさや悲しみ、喪失感を乗り越えようとすると余計につらくなったり、自分を責めてしまうこともありますね。ここをきっかけに希望を見出せる人が増えていったらうれしいです。そして地域の方々には、私たちのような家族がいるということをまずは知ってもらえたらと思います。ご家族の声お母さん奈保さんじゅうえいなおお父さん充栄さん4広報としま特集版 令和6年(2024年)5月号 No.2064豊島区役所 〒171-8422 豊島区南池袋2-45-1 https://www.city.toshima.lg.jp/
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